こんな経験はありませんか?
練習の始めはうまくいっていたのに、だんだん調子が崩れていく事。
これにはいくつか理由がありますが、一番の理由は「慣れ」です。
慣れてくるという事は、一見するといいイメージのように感じますが、
実はそこに大きな落とし穴があります。
身体は動きに慣れてくると、その動きに対する身体への刺激が鈍くなっていきます。
最初ははっきりと認識できていた動きが実際どのように動いているのか、わからなくなっていきます。
例えば、匂いや味覚などは最初と最後では刺激の強さが全く違うのと一緒です。
最初に感じた強い匂いも、時間が経つと全く感じなくなるし、同じものを食べ続けていると、だんだん味が薄くなっていきませんか?
「反復練習をする事で感覚を身につけていく。」
スノーボードのオフトレ施設で誰しもが念頭に置いている事だと思います。
しかし、練習している動きに慣れてきて動きを自身で認識できないまま、
ただ何となく練習をしていると気づかないうちに自分の理想の動きとは少しづつ変わっていき、
気づいた時には、すぐには修正できないほどの違う動きになっている。
「これが悪いクセが出来上がるまでの一つのプロセスです。」
少しずつ変わってきている動きなので、体に染み付いている感覚は想像以上に強く、
クセなどがなかなか修正できないのはそのためです。
自分の動きがわからなくなってきたら、上手くいかなくても別の技に変えたり、
その日の練習をやめたりする事も時には必要だと思います。
例えば仕事をしているときに、休憩したり、携帯ゲームをしたりして、
別の行動で時間を空けて、また仕事に戻ったりすると新しいアイディアが
浮かんできたりしませんか?
間隔を空けて練習すると調子がいいのは、この慣れから身体の感覚が一度リセットされ、
擬似的に新鮮な気持ちになるからです。
反復練習は大事です。それは間違いないと思います。
その一本が、本当に身になっているのかそれともサビになっているのか、
もう一度確認してみませんか?